ブログトップへ戻る

スマートフォン向け広告によるコンバージョンの盲点とは?

スマートフォンの所持率は半数を超え(※注1)、いまや幅広い層に浸透しています。通勤や通学における待ち時間、その他の移動時間で閲覧される以外にも、自宅でテレビを視聴する際や就寝前などにもスマートフォンは頻繁に利用されているようです。スマートフォンは、一日を通してさまざまなシーンにおいて利用されることから、幅広いTPOにおいてカスタマータッチポイントを生み出すことが可能なデバイスといえるでしょう。 ご存じのように広告効果を語る上で、カスタマータッチポイントは非常に重要です。ある広告に触れる機会が多ければ、当然、認知や記憶に影響しやすくなります。ただ、ここで忘れてはならないのは、マルチスクリーン時代においては、人々がメディアに接触するパターンはより複雑になっており、広告に接触してからコンバージョンに至るまでのパスも多様であるということです。 では、スマートフォンで広告に接触した場合のコンバージョンはどのようになっているのでしょうか?

Yahoo! JAPANでは、スマートフォン向け広告に接触した人のコンバージョンについて、日々の膨大なデータより、複数のデバイス(スマートフォン、PC、タブレット)向けに出稿されている広告についてサンプルデータを抜き出し、検証しました。今回はサマリーをご紹介します。

■デバイスごとに見たコンバージョンの比率
サンプルデータのコンバージョンに触れる前に、まず広告全体についてコンバージョンが行われた際のデバイスを比較してみます。すると、コンバージョンの約8割はPCによるものであることがわかりました(下図参照)。 対象:コンバージョンに至ったユーザー約35,000人(2014年12月~2015年3月)
データソース:Yahoo! JAPAN


■スマートフォン向け広告の接触者のコンバージョン
次に、サンプルデータからスマートフォン向け広告に接触した場合のコンバージョンに着目してみると、以下のような結果になりました(下図参照)。 対象:スマートフォン版Yahoo! JAPANトップパネルに接触したユーザーのうち、コンバージョンに至ったユーザー約500人(2014年12月~2015年3月)
データソース:Yahoo! JAPAN


スマートフォンでコンバージョンに至ったユーザーは全体の約40%にとどまり、約55% 以上はPCによるコンバージョンでした。

当然のことながら、スマートフォン向け広告は、「スマートフォンでのコンバージョンを促進させる」ためだけのものではありません。しかし、広告のプランニングを行う際、PCでのコンバージョンがここまで重要な要素になっているとは気づかなかったという方も多いのではないでしょうか。

これは、いわゆるアトリビューションという考え方によるものですが、メディアが連動して広告効果を上げる場合、スマートフォンでの認知が最終的にPCでのコンバージョンに結びつくのであれば、スマートフォンで表示した広告は、間接的にコンバージョンを促進していると考えられます。つまり、デバイス単体での効果に着目するのではなく、他のデバイスとの連動による総合的な広告効果を上げることが非常に重要なのです。

スマートフォン向け広告を現在利用されている方、これから出稿を考えていらっしゃる方は、ぜひ上記のようなマルチスクリーンでの広告効果を踏まえた上で、広告プランをお考えになることをお勧めします。


注 ※1)総務省『情報通信白書平成26年版』より
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nc141110.html

中井 徳崇(ナカイ ノリタカ)
大学院修了後、プロミス株式会社(当時)を経て、2006年ヤフー株式会社に入社。eコマースや決済サービスのキャンペーン効果分析に従事した後、アクセス解析ツールを導入しサービス事業部のPDCAサイクルを推進。現在、マーケティングソリューションカンパニーマーケティング本部リサーチアナリシス部にて、広告効果やインターネットユーザーに関する調査・分析を担当。

ブログトップへ戻る